羊と鋼の森
ブログ11日目。
昨日、6時間ぶっ続けて一冊読んだ。
宮下奈都『羊と鋼の森』
2016年本屋大賞1位を取った小説。
ちなみに2位は『君の膵臓をたべたい』だった。
『羊と鋼の森』ずっと気になっていたけど、なかなか読む勇気がなくて読むことがなかった。
だけど、今の俺ならもしかしたら読めるんじゃないか?と思って、挑戦してみた。
そしたら、スラスラすらーっと読み進めることができて、途中で寝てしまうのがもったいなくて、最後まで読み切ってしまった。
長編小説を読めたことに、自分でも驚きだった。またさらに読書に自信がついた。
『羊と鋼の森』は、すべてにおいて言葉がとても豊かで、表現も素敵で、内容の良さもありながら煌びやかな言葉のシャワーを浴びているような感覚になって、読んでいてとても気持ちが良かった。
本屋大賞を受賞する作品って、やっぱり間違いないんだね。
『羊と鋼の森』
ピアノの調律師をしている青年の成長の物語。
「羊と鋼」は、ピアノに使われるフェルトのハンマーと弦のこと。
「森」は、調律師という世界、人生の道のりを現した言葉。
今回は図書館で借りたけど、この本はぜひ購入してマイ本棚に並べておきたい。よし、買おう。
で、気になってネットで調べてみたら、なんと映画化されるらしい。
やっぱりかという感じがした。
これだけ魅力のある本は、すぐに映画化されるだろう。
主演は今映画主演に引っ張りだこの山﨑賢人。
なんか、個人的には、あまり観たくないと思っている。
それは、本が素晴らしすぎて、本の世界観を映像化するのは不可能ではないかと思うからだ。
本で表現されているピアノの音色を、映画にするとどうなるのか。
あの豊かな言葉たちは、どのような映像になるのか。
本の世界観を越えられる期待があまり持たなくて、観たくないという気持ちがある。
映画化されるにあたって、作者の宮下奈都さんが送ったメッセージが、しびれるほどかっこよかった。
以下メッセージ引用。
「映像化が決まったとき、ドキドキしました。うれしさではない、不安も混じったドキドキでした。
『羊と鋼の森』は読んでくれた人の胸の中でだけ響く物語だと思っていたからです。
映画では、調律によって変化していく音色をどんなふうに表現するのか、あの森の匂いを、気配を、音をどうやって映像化するのか。
やれるものならやってみてください、という気持ちでした。」
しびれるほどかっこいい。
最後の一文の「やれるものならやってみてください」。
めちゃくちゃかっこいい。
読んだ人もたくさんたくさんいると思うけど、まだ読んでいない人は、『羊と鋼の森』ぜひぜひ読んでみてほしい。